大倉准教授のグループは、免疫寛容に重要な働きをする制御性T細胞の発生と機能発現に関する重要な成果を発見しました。
免疫系は、自己と非自己を区別し、非自己を排除する仕組みにより成り立っています。免疫恒常性の維持には、自己に対する免疫寛容や過剰な免疫反応の抑制が必要であり、これらの機能を司る細胞群が制御性T細胞(Treg細胞)です。
本論文では、全ゲノムにわたるTreg細胞のDNAメチル化パターンを解析し、Treg細胞にはTreg特異的なDNAメチル化パターンがあることを明らかにしました。さらに、このTreg特異的DNAメチル化パターン形成はFoxp3発現誘導とは独立の事象として成立し、Treg機能発現、全遺伝子発現パターンの形成、Treg細胞の維持安定に必須な要素であることも明らかにしました。
掲載されたImmunity表紙は大倉准教授作です。